NZはコネ社会?良い悪いかんがえずにワークカルチャーに乗っかろう
ニュージーランドはコネクションがモノをいう社会です。
コネクションを使った就職活動というと、ネガティブなイメージがあるかもしれません。でも日本と違って、ニュージーランドは小さな田舎の国で、人と人の繋がりが密なんです。
ネットからCVを送り付けてくる見知らぬ他人よりも、家族だったり友達だったボーイフレンドだったり趣味仲間だったり、何かしら繋がりがある人と、一緒に仕事したい、チャンスをあげたい、そう思う気持ちも理解できますよね。
コココネクション???なんか悪いイメージするけど…
コネクションと言わずに、ニュージーランドの就職活動では人脈を広げる必要がある、と説明したら分かりやすいかもしれませんね。
求人サイトからの正規応募とコネクション応募の、採用プロセスの違い
求人サイトからの正規の応募とコネクションと使った応募で、採用プロセスがどれくらい違うのか見てみましょう。大変恐縮ですが、一例として私の経験をお伝えします。以下、両方とも同じ会社での採用プロセスです。
- 求人サイトからの応募
- CV、カバーレターなどの提出
- 就労ビザ、リファレンスなどの情報提出
- 自動的に、オンライン技術テストの連絡を受ける
- オンライン技術テストを受ける
- 普段使わないようなロジック系のコーディングテスト(例 codility )
- 数週間、連絡待ち
- 人事面接
- 電話面接、または、ビデオ面接
- リファレンス・チェック
- 最終面接
- プロジェクトマネージャーやチームメンバーと面接
1から4までのプロセスに、二ヶ月くらいかかると思います。
- コネクションからの応募
- 求人サイト公開前の社内公募時に応募
- CV、カバーレターを推薦者にメールで送付
- 最終面接
- 人事やプロジェクトマネージャーと面接(推薦者も同席)
- リファレンス・チェック
面接の二日後に採用の電話を受けました。あまりにも簡単に決まったので、採用の電話がかかってきた時に「ホント?ホント?ホント?」と何度も聞き返したくらいです。
コネクションとリファレンスの重要性を理解しよう
コネクションを持っている人というと、英語がぺらぺらで現地の人の輪に臆せず飛び込んでいける、陽キャを思い浮かべるかもしれません。
でも、私は技術者気質の陰キャで、英語も(未だに)流暢ではありません!
そんな私にどんなコネクションがあったかというと、日本に興味がある地元の人にボランティアで、日本語を教えていたんです。自分自身の英語の練習のためにも。
カフェでコーヒー飲みながら、日本語の会話レッスンをしている時に、こんな話をしていました。
ワタシ、かいしゃをやめました。つぎの仕事をさがしています
アナタは、どんな仕事をしているのですか?
ITのディベロッパーです
ボクの会社の仕事を、アナタに紹介します! そしたら、ボクたちは毎日ニホンゴの練習できます!
ニュージーランドのコネクションって、カフェや道端に転がってるような、そんな他愛もないモノのような気がします。
(この時に紹介いただいた仕事は、私の適切なポジションレベルよりは高いレベルだったので、仕事を始めてから頭を抱えることになりましたが、なんとか生きています^^;)
簡単すぎるコネの採用プロセスでしたが、リファレンス・チェックはしっかり行われましたようでした。
私は二人にリファレンスをお願いしていました。前の会社の同僚と、大手ソフトウェア会社に勤める日本人技術者の友人です。
前の会社の同僚は別れたボーイフレンドだったのですが、彼は快く私のリファレンス依頼を引き受けてくれて、私のことを優秀な技術者だとタップリ褒めてくれたそうなんです。なんてジェントルマン、ありがとう!
日本人の友人には、事前に連絡するのを忘れていて、仕事中に急に電話がかかってきたって怒られましたが、彼女も良い事たくさん言ってくれた模様。持つべきものは友、ありがとう!
あとは、もちろん私にポジションを紹介してくれた方も、熱心に私を推薦してくれました。社内推薦は大きいです。
リファレンスで信頼の出来る人物がいるというのも、コネクションの一つです。
文化の違いに配慮した就職活動を行おう
ニュージーランドのコネクションがどんな素朴なものか、わかっていただけたでしょうか。ズルはいけないと、目の敵にするようなモノじゃないですよね…?
正直に言うと、こんな簡単な採用プロセスだと、どれくらい仕事か出来るのかを判断するのは、難しいと思います。
でも、ニュージーランドのワークカルチャーが、職務能力より人の繋がりを優先したいというものなら、それはそれでいいんじゃないでしょうか。そのやり方に乗っかりましょうや。
これこそ『まにまに』。ニュージーランドの流れに身を任せ、こだわりを忘れ、周りのものと共に調和していく。そんな風な自分になりたいものです。今のところは、異物感を大いに感じてますが^^;