『ボス』はいない???多様性社会での働き方
ボスって誰ですか?ポジションですか?
日本的な意味では上司ですよね。bossy(偉いそうな)なタイプ、などと言うこともあるので、いい言葉でないような気がしますが、でも普通に使うコモンワードだと思っていました。
多様性社会のニュージーランドではまた違うようです。
私のボスって誰ですか?
『ボス』と『マネージャー』の違い
私には二人のマネージャーがいます。人事のマネージャーとプロジェクトチームのマネージャーです。
人事のマネージャーは、私が入社して以来ずっと変わらず面倒をみてくださっているご年配の男性で、イギリス系のブリテッシュユーモアがキラッと光る、愉快なマネージャーさんです。
ずいぶん前になりますが、その人事のマネージャーとコーヒー・キャッチアップした際に、私はその時に参加していたプロジェクトについて少し愚痴をこぼしてまして、プロジェクトのマネージャーについて、こんな発言をしていました。
私の考えとは違うけど、彼は私のボスだから、彼のやり方に従うつもり…
そしたら人事のマネージャーは、ちょっと奇妙な顔をして私に言いました。
彼は君のボスではないよ、僕もボスではない、マネージャーだよ
(なんですと???なんですか、その変なこと聞いた的な表情は???)と私は思ったわけです。
彼にとっては『ボス』という言葉は、普段使わないたぐいの言葉だったようです。
でもアメリカのドラマではボスって言葉は使ってたよ、とも思いましたが、ニュージーランドでは何かが違うんでしょうね。
ニュージーランドはオープンで対等な関係が重視されているので、上下関係っぽいのが嫌だったのかな~と思いました。彼の信条からの発言かもしれませんし、正確なことはわかりません。
英語の壁も大きいけど、見落とされがちな仕事文化というドデカイ壁
私は日本の仕事文化にどっぶり浸ってきた人間なので、相手がどの辺りのポジションにいる人間なのかは、やはり気になってしまいます。
以前、職場で知らない男性から私の仕事を褒められた時に、同僚に
あのひと誰?えらい人(high position)なの?
と話しかけて、キャーキャー、私やったーすごーい、よくやったー!と、はしゃいでいたら
え、え、えらい人???まあ、そうかも
と、引かれた経験がありました^^;
偉い人(イヤな言葉ですが)には言い返したりしないし、褒められたらうれしい。そして、若いひとには親切にアドバイスしてあげよう(この上から目線め!^^;)などど、自然に思ってしまいます。。。
日本の教育では年齢や社会的な立場によって、言葉使いや態度を変えるのは当たり前でしたし、こういう身にしみた習慣や文化を変えることはとても難しいです。
ニュージーランド流の、チームの仲間で同等な目線でワイワイガヤガヤ意見をかわして仕事をすすめるというのは、なかなか慣れません。こういう職場環境のほうが、ずっと人間味があって平和で楽しい、というのはわかってても、慣れるのは難しい…
文化や習慣の壁で悩んだときは、そういうものだと思うようにして、すぐに忘れることにしています。時間が解決することを祈って、長いものには巻かれて、流されて生きていきましょうか。まにまに。